今日の一冊(85)火曜サスペンスロマンス劇場
激甘ドS外科医に脅迫溺愛されてます(蜜夢文庫)
注目ポイント:アドベンチャーゲームのBGMが聞こえてくる度 ★★★★
ヒーローの行動が問題ありすぎ度★★★★★
ライトなTLだと思って読むとびっくり、なかなか重いサスペンス。ヒーローがヒロインへの気持ちをこじらせすぎて問題行動が多い。その一方で、忙しい人でも快適に暮らせるよう工夫した家事を行う描写もあって興味深い。
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重さ | ■■■■■ |
起伏 | ■■■ |
甘さ | ■ |
濃さ | ■■■■■ |
・著者:青砥あか
・イラスト:千影透子
・あらすじ:茉莉は姉の恋人である政臣にずっと片想いをしていた。姉は三年前に自動車事故を起こしてから意識不明のまま、政臣の勤務する病院に入院している。茉莉は姉への愛情と嫉妬心の間で苦しむ。
姉の事故には不審な点があったのに、警察は姉の過失だと結論づけてそれ以上調べてはくれない。茉莉は事故の真相を自分で調べようとするが、政臣に止められる。
今日の一冊(84)振られた相手と同棲?
俺様ボディーガード(フレジェロマンス文庫)
注目ポイント:ヒーローの俺様度 ★★★
年の差度★★★
5つの短いエピソードで二人の出会いから再会、結婚までが語られている。ヒーローとヒロインは10歳違いだが、ヒーローが軽いノリなので二人の年の差はあまり感じない。幼馴染のお兄さんといった雰囲気。
長さ | ■■ |
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重さ | ■■ |
起伏 | ■■ |
甘さ | ■■■ |
濃さ | ■■■ |
・著者:水城のあ
・イラスト:nira.
・あらすじ:留学先から一年ぶりに帰国した六花。彼女を出迎えたのは父の秘書をしている翔――六花が一番会いたくない人だった。六花は一年前、翔に告白して振られていた。
翔はしばらく六花のボディガードをするという。会社社長である父に脅迫状が送られてきており、六花の身にも危険が及ぶかもしれないからだ。
今でも翔を想っている六花は彼と一緒にいられて嬉しい一方、振られたことを思い出して苦い気持ちになる。
今日の一冊(83)12年ぶりの再会
クリスマスに間に合えば(ハーレクイン)
注目ポイント:穏やか度 ★★★★
クリスマスの雰囲気度★
ヒロインとヒーローがそれぞれの過去の傷を癒していく過程は穏やかで、向こう見ずな学生時代との対比がおもしろい。タイトルはクリスマスだけど最後にちょこっと出てくるのみ。
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重さ | ■■■ |
起伏 | ■■ |
甘さ | ■■ |
濃さ | ■■ |
・著者:シャロン・ケンドリック
・訳者:霜月桂
・あらすじ:浮気を繰り返す夫と別れ、高校時代を過ごした街へ12年ぶりに戻ってきたクレミー。もう男はこりごり、娘二人と一緒に静かに暮らしたいと思っていたが、隣家に住んでいるのが学生時代に恋した相手、アレックとその娘だと知って動揺する。その頃のクレミーはアレックに熱烈な恋をしており、彼に恋人がいると知りながらパーティでキスをしたことがあったのだ。
今日の一冊(82)箱入り娘の恋と冒険
秘密のボディガード(蜜姫文庫チュチュ)
注目ポイント:ヒーローの行動力度 ★★★★
戦闘シーンの多さ度★★★★★
TLでは珍しい簡潔な文体でつづられたライトな冒険譚。ファンタジーの要素はないのでヒストリカルのジャンルに入れたが、市中のシーンが多くヒストリカルらしさはかなり控えめ。個性的な脇役が続々と登場する。
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濃さ | ■■ |
・著者:大北麗月
・イラスト:あづみ悠羽
・あらすじ:大地主シザリー家の娘フローラは両親を亡くし、伯父夫婦によって育てられた。18歳の誕生日を迎えた彼女に告げられたのは年の離れた伯爵との縁談。伯父夫婦はフローラを貴族に売り渡し、代わりに彼女が継ぐはずだったシザリー家を乗っ取ろうとしていたのだ。
伯父夫婦の元を逃げ出したフローラはすぐに追っ手に見つかってしまうが、ティエルと名乗る青年に助け出される。フローラの抱える問題を聞いたティエルは、帝城に赴いて窮状を訴えてはどうかと提案し、彼女の護衛を買って出る。
今日の一冊(81)『吸血姫』と『亡霊騎士』の奇妙な結婚生活
亡霊騎士と壁越しの愛を(夢中文庫プランセ)
注目ポイント:キャラクターの設定がユニーク度 ★★★★★
いわゆる「残念なイケメン」度★★★★★
照れまくる二人を見ているとこちらまで照れてきて、脇役が放つ「心臓が痒い」の台詞に大きく頷いてしまう。音楽と手紙による「会話」は機知に富んでいて楽しい。
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甘さ | ■■■■■ |
濃さ | ■■■ |
・著者:八巻にのは
・イラスト:小禄
・あらすじ:魔法使いを多く輩出している国、ヘイム。この国の王女ミシェルは幼いころ受けた呪いのため日光に当たることができず、城の地下の部屋でひっそりと暮らしていた。ついたあだ名が『吸血姫』。ミシェル本人は人との交流が苦手で、部屋にこもって大好きな読書と音楽に浸って過ごす生活が性に合っていたのでまったく気にしていなかった。
そんなミシェルに父は『亡霊騎士』という二つ名を持つ魔法騎士ガウスとの縁談を勧めてきた。『結婚しても会話も接触もしなくてよい』という条件だったため、ミシェルは大喜びでガウスと結婚する。
ガウスの屋敷で暮らし始めたミシェルは、隣の部屋から壁越しに音楽が聞こえてくることに気づく。
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一風変わったヒーローがお得意の作家さんです。
今日の一冊(80)嵐が連れてきた恋人
25番目の姫ですが助けた国王陛下に電撃求婚されました ~拾ったイケメンといちゃらぶ蜜月~(蜜猫文庫)
注目ポイント:読んでいるとおなかが空く度 ★★★★
ヒーローもヒロインも苦労人度★★★
タイトルからコメディかと思って読んでみたら、ところどころユーモアのあるシーンは挟まるものの、全体としてはややシリアスな話だった。
全編にわたって食べ物の描写にとても力が入っており、熱々のシチューや焼き立てのパンなどが印象に残る。
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甘さ | ■■■■ |
濃さ | ■■■■ |
・著者:七福さゆり
・イラスト:天路ゆうつづ
・あらすじ:ローゼはルチル国の第25王女だが、王家の財政が厳しいため養育できないと王城から出され、街外れでひとり自給自足の生活をしている。国が傾いているのに贅沢をやめない王家は庶民から恨まれており、危害を加えられるのを恐れたローゼは身分を隠して暮らしていた。
ある嵐の晩、ケガを負ったフィンという青年を助ける。フィンの世話をする内にローゼは彼に恋をするが、ケガが癒えたフィンは「必ず迎えに来る」と言い残して去っていった。
――あれから2年。ローゼは今までと変わらない暮らしをしていたが、父王から突然王城に呼び出され、大国サードニクスの王に嫁ぐよう言い渡される。サードニクス国王の肖像画を見たローゼは驚く。そこに描かれていたのは忘れもしないフィンの姿だった。
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まったく別の国ですが15番目の王女の物語もありました。こちらはコメディ。
今日の一冊(79)秘めた想いが叶うとき
婚約破棄された没落令嬢 ~第二皇太子に下げ渡されましたが、蕩けるほどに溺愛されています~(ロイヤルキス)
注目ポイント:ヒロインのけなげ度★★★★
挿絵のぴったり度 ★★★★★
王道のシンデレラストーリーに加え、すれ違い両想いの展開で安定感がある。挿絵も美麗で作品の雰囲気をさらに盛り上げている。
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甘さ | ■■■■ |
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・著者:すずね凛
・イラスト:幸村佳苗
・あらすじ:ソフィアは名門貴族の一人娘。父が詐欺に遭って財産を失ってからは苦しい生活を送っていたが、その家柄から第一皇太子ニクラスの許嫁に選ばれる。ソフィアの送迎としてやってきたのは第二皇太子のセガール。彼の美貌や洗練された立ち振る舞いにソフィアはときめきを覚える。
ある日皇城に呼び出されたソフィアは、他の貴族令嬢に入れあげたニクラスから婚約解消を告げられた上、皇帝家の体面を保つためにセガールと婚約するよう命じられる。密かに恋する相手に嫁げることになったものの、セガールにとっては意にそぐわない結婚なのではとソフィアは不安になる。